Art in Organization

2017年06月15日木曜日 (株)プレイバック・シアター研究所 所長 羽地朝和

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芸術家の友人、仕事仲間がいる。その人たちのことを僕は勝手に盟友だと思っている。

彼らに共通しているのは、凛として生きていて、誠実で、いたって質素で、それでいて決してゆずらないこだわりがある。

現代に生きる侍である。コンサルタントとしてクライアントにおもねたり、経営者としてそろばん勘定をしないといけない時、そんな彼らの生き方がちょっぴりうらやましくなる。

そんな侍たちと同じ場にいると、自分に向き合わざるをえない。

「真剣に仕事に取り組んでいるか」「真に大切なことを見失っていないか」「ちゃんと生きているか」

おしつけはしないのに、彼らの存在や生き方は影響力を放ち、大きな影響を受ける。

そして多くの人々をひきつけ、影響をあたえる彼らはファシリテーターとしても抜群の存在感がある。人々を集め、動かし、何らかの変化を起こす。新しいものを生みだす。そんな芸術家の影響力やファシリテーションを組織開発、人材育成、チームビルディングにいかしたいと考えている。

コンサルタントとして伺う日本の多くの企業が共通したモヤモヤした課題を抱えている。職場の一体感、お互いの助け合い、チャレンジ精神、情熱、対話やかかわり合い、自己肯定感、コミットメント、夢やビジョン、これらのものがいつのまにか失われたり希薄になってきているにもかかわらず、目の前の業務に忙殺され、仕事をこなしている。これまではそれでもどうにかなっていたが、そのツケがいろんな形で顕在化しだしてきているのではないか。
これらの課題は、論理的に合理的に原因追求型問題解決では解決できない。できたとしても全ての答えを見つけることはできない。なぜならば企業には触れてはいけない本質的な原因がゴロゴロしていて、属人的な理由でできないことがうじゃうじゃしていて、感情的なところで様々なことが滞ってしまっていることがそれこそたくさんある。そこに新たなロールとして芸術は本質的なことを安全に扱い、新しい可能性を創造することができるだろう。そして芸術を通した新しい学習が、これまでになかった全く新しい発想や価値を生み出してくれるだろう。

Arts?Based?Educations

Arts in Organization

共鳴する同志よ、ともに学び探求しましょう。

羽地朝和